アカテガ二注意 2018 《平成30年7月中旬》 |
フィルムからデジタルに移行して以来、一度も再訪出来ていない地方が二つ、北海道と四国。
今回、実に七年振りに後者に訪れる事が叶いました。 実は、特に思い入れの深い、撮り直したい場所と言うものがありまして、その一つは先日の豪雨で甚大な災害を被った西予地域。 法華津峠や串の伊予灘周辺は、JRの公式サイトによると、復旧の見込みが立っていない最被害線区の模様。 方やもう一つの目的地は間反対に位置する阿波の海沿い。 こちらは四国山地に守られた地形の関係で、ほとんど被害はなかった様です。 巷で報じられるボランティアを尻目に多少の不献身も、今回は鉄道に影響の出ていない阿波・讃岐を中心に、壮大な夢抱いた四国一周は諦め、こじんまりと海沿いを巡って参りました。 田井ノ浜駅開設のイベントと丁度重なり、そちらも興味津々だったのですが、最大の目的は撮り直しの今回の作品。 道路交通法に基づく正式な看板かは知りませんが、蟹の図案が微笑ましい、初訪問時の発見以来のお気に入り風景。 田井ノ浜駅近辺と二ヶ所に設置を確認しているのですが、こちらの方が絵にし易いと思います。 今回は主役のアカテガ二にも目を向けてみると、満月の夜ではなくとも、幾らかの横断はある様で、案外地元民の意識も低く、文明の犠牲になる者の数は、特にこの踏切周辺は甚大です。 しかしながら翌朝には蟻の糧に様変わりで、自然界に無駄はないのでしょうが、一抹の無常を感じずにはいられません。 時折通り過ぎるお遍路さんも、そんな事に思いを巡らせるのでしょうか? 画像編集途中に気付いたのですが、二三、その犠牲者も写り込んでいました。 次回は、今回不完全に終わったそちらの視点での再訪をもと、夢は幾らでも膨らみます。 一見すると前回から何も変わっていない雰囲気の当地。 ただ、旅する本人の意識の変化か、また違った視点で新たな魅力を感じつつ、連日の酷暑と酷い霞には参りましたが、楽しい撮影の数日でした。 |